将来海外に永住するために　IELTS（アイエルツ）

英語能力を測る世界的なテストとしてはTOEICやTOEFLが有名ですが、IELTS（アイエルツ）というものがあることをご存じでしょうか。

IELTSは、International English Language Testing Systemの略で、英語熟練度を測る英語検定の1つです。このテストが近年注目されている理由に、オーストラリア、ニュージーランド、カナダが移民の必要条件としてIELTSスコアの提示を求めるようになったことが挙げられます。つまりオーストラリア、ニュージーランド、カナダに移り住んで仕事をしようとするならば、IELTSを受けて一定以上のスコア（バンドスコア）を出す必要があるのです。イギリスでも必須ではありませんが、IELTSのスコアが必要になる場合もあります。

またオーストラリア、イギリス、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカでは、高校・大学入学や就職のときにもIELTSのスコアを求められることがあります。アメリカでは永住権取得のために英語力は必ずしも必要ではありませんが、留学の際にIELTSのスコアを提出することもできるところも多くなってきました。IELTSの導入は今後も拡大していくと思われますので、IELTSを受けておけば海外移住先の選択の幅が広がるでしょう。

では、IELTSとはどんなテストなのでしょうか。

1 テストは2つのタイプから選択
2 4つのテストを受験
3 アナログなテスト方法が売り
4 採点はバンドスコアで行う
5 IELTSはイギリス英語系

テストは2つのタイプから選択

テストは目的によって2つのタイプから選びます。

・アカデミック・モジュール
主に大学、大学院への留学の際に必要とされるテストです。英語圏で看護師や医師登録申請をする場合にも必要です。

・ジェネラル・トレーニング・モジュール
学業以外の滞在を目的とする場合にはこちら。オーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住申請にはこのテストのスコアが必要になります。

4つのテストを受験

リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのテストをすべて受験します。所用時間は合計で約2時間45分。リーディングとライティングはアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールで内容が異なります。リスニング、リーディング、ライティングは同じ日に受験しますが、スピーキングは別日に行うので日程に余裕を見ておきましょう。

アナログなテスト方法が売り

TOEFLがすべてパソコンで試験を行うのに対して、IELTSはすべてアナログな形式でテストを行います。まずリスニング、リーディング、ライティングの筆記試験はすべて手書きの記述方式。かなり厳しく実力が評価されます。綴り間違いも減点の対象なので、日頃からの勉強が物を言います。またスピーキングも面接官との対面方式です。