皆さん、海外旅行はお好きですか?
ツアーでの旅行ならばあまり機会もありませんが、個人旅行をすると英語を話す機会がぐんと増えます。英語圏でない国でも同じです。日本に住んでいると実感がありませんが、海外を旅していると、世界の人口の約3割が話すという英語はすでに世界共通語になっているのだなと感じます。
しかしそういった国で会話をしてみて、上手く話せたという実感がある人は少ないのではないでしょうか。たしかに、「上手く」話せていないかもしれません。この「上手く」話せていないと思ってしまうところに、日本人の英語が上達しない理由があります。
「上手く」話せる必要はない
日本人によって流暢にかっこよく英語を話せるようになることはあこがれです。この「流暢にかっこよく」話せることを目標にしているため、多くの日本人は自分の英語を「上手くない」と判断してしまいます。
しかしたとえ上手くなくとも、片言と身振り手振りで話をしようとも、英語を使って意思疎通ができたならば「英語を使ったコミュニケーションができた」と言えるのです。目標値を高く設定して、それに追いつかないならば「できていない」と判断するのは向上心の高い日本人の美徳であり、欠点です。
よく聞いてみると、日本人以外の非英語国の人が話す英語もかなりひどいものです。文法もめちゃくちゃですし、単語も理解できていないことがよく分かります。それでも彼らは「私は英語が話せる」と言いますし、1年後、彼らと日本人を比べてみたら、彼らの方がナチュラルに英語を話せるようになっているでしょう。
英語を話すために必要な要素の大きな一つが自信です。
「上手く話せなかった」よりも「少し話せた」という成功体験を積み重ねることによって、自信がつき、英語力も向上していきます。
テスト勉強の弊害
日本人にこれほどまでに強く減点主義が根づいている原因の一つにテストがあげられます。テストは「間違えたら減点」というまさに減点主義の最たるものです。何度もくり返し、この減点主義を叩きこまれるので、「上手く」話せないならば英語を話せたうちに入らない、というような英語減点主義がまかり通ってしまいます。
文法や単語に問題がないにもかかわらず、日本人が英語を話せないのは、減点主義により「できないことを恥ずかしい」と思ってしまう気持ちからです。たしかに恥ずかしく思う気持ちは分かります。しかしいつまでも恥ずかしがっていては英語は上達しません。いま流暢に英語を話す人でも、一度だけでなく恥ずかしいを思いをした上で、英語が話せるようになっているのです。
少しでも英語が話せるのならいいじゃないですか。
その少しを積み重ねることで英語を話せるようになっていきます。減点主義を捨てて、楽しくポジティブに英語を学んでいきましょう。