ヨーロッパでは多言語を話す人が多く、「○○という言語が話せる」というだけでは人事採用などの場面で評価がしづらいので、「その言語を使ってどんなことができるのか」という基準を作って評価しています。これがCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)(Common European Framework of Reference for Languages)というものです。英語だけでなく、ドイツ語やフランス語などの他言語の習熟度を計るためにも用いられます。
この評価表はとても分かりやすく、わたしたちの英語習熟度を計るために役立つので、自分がどれぐらいのレベルにあるのか確認してみるといいでしょう。詳細はこの記事の最後にリンクを掲載しますが、簡単にまとめてみるとこんなイメージです。
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のイメージ
熟練した言語使用者 | C2 | ほぼすべての内容を理解し、細かなニュアンスも含めて表現することができる |
---|---|---|
C1 | 自分の専門分野以外の事柄でも理解でき、流暢に議論することができる | |
自立した言語使用者 | B2 | 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、複雑な内容でも理解でき、説明することができる |
B1 | 職場や学校で出会う身近な話題について、おおむね理解できる。またそれらについて筋の通った簡単な文章を作ることができる | |
基礎段階の言語使用者 | A2 | 個人情報や家族の情報に加え、地元の地理や仕事など日常的な事柄について簡単に説明できる |
A1 | 簡単な日常表現はできる。たとえば自己紹介や友人の紹介、持ち物の説明など |
いかがですか? おそらく「自分はもう少し上のレベルだと思っていた」という人が大半ではないでしょうか。英語は学校で勉強しただけという人ならばほとんどがレベルA1でしょう。このレベル分けは、その言語が話されている地域で生活したり、働いたりすることが前提なので、かなり厳しく設定されています。
逆に言えば、その言語が話されている地域で生活したり働いたりしたければ、これぐらいのレベルが求められる、ということでもあります。将来的に海外での生活を考えているならば、そのレベルに応じた英語学習を目指さなければなりません。
これだけでは少し分かりにくいかもしれませんので、CEFRとTOEICやTOEFLなどの英語力判定テストとの相関関係をご紹介しておきます。
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CEFRと各種英語力判定テストとの相関関係
TOEIC | TOEFL | 英検 | |
---|---|---|---|
C2 | – | – | – |
C1 | 945-990 | 95-120 | 1級 |
B2 | 785-944 | 72-94 | 準1級 |
B1 | 550-784 | 42-71 | 2級 |
A2 | 225-549 | – | 準2級 |
A1 | 120-224 | – | 3級-5級 |
*参考資料
スコアの目安(TOEIC公式サイトより)
Compare TOEFL® Scores(TOEFL公式サイト(英語版)より)
英検とCEFRとの関連性について研究プロジェクト報告(英検公式サイトより)
CEFRはオンライン英会話スクールのカリキュラムでも使用されている
オンライン英会話スクールのカリキュラムでもCEFRを使ったレベル分けをするところが増えてきました。ぜひ自分のレベルを確認して、オンライン英会話のコース選びの参考にしてみてくださいね。
*CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)についての参考資料
英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用促進に関する連絡協議会基礎資料(文部科学省)
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