英語は話せれば文法なんて関係ない?

話せれば文法なんて関係ない?

「英語は話せないけど、いろんな国を旅行するのが好きで、あちこちに行っている」という人がいます。英語は中学校や高校で習っただけで、どちらかといえばその授業すらあまり覚えていない。簡単な挨拶と数字しか分からないのに、日本語と手振り身振りだけで、現地の人と話ができてしまうような人です。こういう人たちは「たくさんの国を旅するうちに英語を覚えて話せるようになった」といいます。だから「文法なんて覚えなくても英語は話せる」と。

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文法はあとからついてくる

たしかに、文法を勉強しなくても英語は話せるようになります。英語圏に住む子どもがいい例です。お母さんの言葉を真似して話せるようになるだけで、文法を勉強しているわけではありません。わたしたち日本人の日本語も同じです。日本語の文法を勉強したわけでもないけれど、日本語が話せますよね。

ですが、文法が関係ないわけではありません。文法に沿って話をしているのに、気づいていないだけなのです。

たとえば「I like it.(私はそれが好きだ)」と言ったとしましょう。
文型で言えば、主語(I)、動詞(like)、目的語(it)を取る第3文型。likeは現在時制の基本形で、itは指示代名詞です。こんな文法的な解説を知らなくても覚えれば「I like it.」と言えますし、意味も通じます。

次に「私は犬が好きだ」と言いたいとします。「私は犬が好きだ」は「I like dogs.」です。「それ」が「犬」に変わったからと言って、いきなり語順を変えようとは思いませんよね。この文型が第3文型だと知らなくても、「it」を「dogs」に入れ替えれば伝わると「なんとなく」分かります。

文法を勉強せずに英語を覚えた人は、たくさん英語に触れることで、この「なんとなく」をつかんでいます。文法は「多くの人が同じように言葉を理解するためのルール」なので、気づいていてもいなくても、文法に則った話し方をしているのです。

文法を学ぶのが英会話上達への近道

たくさん英語に触れることで「なんとなく」をつかむことはできますが、「なんとなく」をつかむまでにはたくさんの時間がかかります。また感覚的につかんでしまうと、間違っていてもなかなか気づきませんし、英語を話す人がみな先生なわけではありませんから、正してもらう機会もありません。一生間違ったまま過ごしてしまう人もたくさんいます。日本人でも「汚名挽回」の間違いに気づかず過ごしている人も多いですよね。話せることと正しいこととは必ずしも同じではありません。

短い時間で語学を習得するには、面倒にも思えますが文法を学ぶのが上達への近道です。文法を学ぶことで応用の幅が広がりますし、正しい英語が身につきます。特に将来的にビジネス英語を身につけたいと思っている人には、ライティングスキルにも関わってくるので重要です。オンライン英会話等で英語がある程度話せるようになったら、初心に帰って、まずは中学校の文法を復習してみましょう。

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